映画「もしも徳川家康が総理大臣になったら」

気になっていた映画なので、奥さんと長女の三人で観てきました。

コロナ禍の2020年、官邸でクラスターが発生して総理大臣が急逝します。政府は、ホログラムで復活させた歴史上の偉人たちで夢のような内閣を作ります。支配欲や怨念などはプログラムで排除されているはずが、ある人物だけはそのプログラムにバグがあって・・・というのがあらすじです。

突拍子もない設定のドタバタだけの映画かと思っていましたが、終盤の徳川家康の演説に感動してしまい、涙が出そうなのを必死にこらえるという展開になってしまいました。その演説は、国民は何も考えずに指導者について来ればよいという秀吉の考えに対して、徳川家康は国民を信じているから、政治を人任せにして無関心でいることをしないでほしい、自分の考えをもたずにマスコミや人の意見に流されないでほしいと熱く語ります。ちょうど、パリオリンピックで選手や審判に対する誹謗中傷のニュースを見たばかりで、世間の考えに流されて自分の中で正しいことは何なのかわかっていない人が多いとちょうど感じていたので、よけいにグッと心に響いてきました。人にばかり頼って自分では何もしない人間、人のやることを批判ばかりして自分の考えや代替案を持たない人間、政治に無関心な人間、間違った正義感で人を攻撃して追い込んでしまう人間、自分がそんな人間になっていないか、しっかりと振り返ることが必要だとあらためて思わせてくれました。それと政治家自身やマスコミも自分たちの役割や信念をよくよく考え直してほしいとも思いました。

この映画は設定がふざけているということで、伝えたい大事なメッセージが観た人全員に伝わるかどうか微妙かも知れませんが、私や家族にとっては、この映画は観て良かったと思わせてくれるとてもいい映画でした。この映画の伝えたいメッセージはしっかりと受け取る必要があるなぁと思いました。

上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。また、ネタバレの記述もありますのでご注意ください。

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