フライヤーや予告を観て面白そうだと思って楽しみにしていた映画です。末娘も興味を持っていたので家族4人で観てきました。
世界規模のショッピングサイト「デイリーファスト」の大イベント、ブラックフライデーの前夜に配送段ボールが爆発するという事件が起きて、それが連続爆破事件に発展していきます。「デイリーファスト」の物流倉庫のセンター長に就いたばかりの舟渡エレナは、部下の梨本孔と一緒にその事態の収拾に追われるが、その事件の背景と舟渡エレナの赴任には重要な関係が・・・というストーリーです。
満島ひかりと岡田将生が演じる舟渡エレナと梨本孔のキャラクターが心地よいこと、最初から最後までテンポが良くて目を離せない展開であること、個々の人間がしっかりと描かれていて感情移入できること、舟渡エレナと爆破事件の関係と真相に意外性があること、等々とても面白い映画でした。TVドラマ「アンナチュラル」と「MIU404」の世界とうまく融合させて描かれているので、とても贅沢な配役で厚みのある映画となっているのも見どころです。離婚した家庭の母親と子供たちの物語や、配送下請け業者の親子の物語も巧みに描かれていて、じんわりと感動も与えてくれます。
ただ、山崎の飛び降りの真相を暴くために不特定多数の客の命を危険にさらしたり、山崎はまだ生きているのに死んでしまうという恋人は、その行動に共感を感じないために狂気に取りつかれた人間に感じてしまうのが、私としては残念な設定だったような感じがしました。その行動に共感を持てればもっと切なくて感動的な流れになったのかなと思いました。
現代の物流に対する問題的も含まれていて、便利に物が玄関先にまで迅速に届く仕組みの中にある闇や苦労、責任感なども描かれていて、物流を担っている人々への感謝も忘れてはいけないなと考えさせられました。
家族もとても楽しめた映画だったようで、末娘は最初から泣きながら観ていたというほど、心に響いた映画のようでした。家族全員で観に行って良かったと思います。

上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。また、ネタバレの記述もありますのでご注意ください。


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