寝る前に短時間で気楽に観ることができる映画がないかなと探していた時に見つけました。昨年6月公開時に少し印象に残っている映画だったし、1時間以内の手軽さだったので、ちょうど良かったです。
小学4年生の藤野は、学生新聞で4コマ漫画を連載し、クラスメイトから絶賛されていました。ある日、担任から不登校の生徒・京本の漫画も載せたいと言われて、藤野の漫画と京本の漫画が並んで掲載されることになりました。藤本は京本が自分よりも絵がうまいことを知り、よりうまくなろうと絵を何枚も書くのですが、自信を無くし漫画を描くのをやめてしまいます。そして、卒業。担任に頼まれて藤野は京本の卒業証書を自宅に届けます。そこで、京本は藤野の漫画のファンだったことを伝えます。そこから二人の友情が芽生えて一緒に漫画を描く関係になっていくのですが・・・というストーリーです。
不登校で人とかかわるのが苦手な京本が、藤野と知り合うことによって勇気を出して自分の夢を実現していこうというところは、共感も感じますし頑張れというエールを送りたくなりますが、私はこの映画で感動したり、胸が熱くなるようなことはありませんでした。その理由を考えると、藤野のキャラクターが受け入れられない部分があるということかなと思います。自分のことしか考えていないのではと思う行動や言動が多いような気がします。京本のことを大切な友人と考えていれば、京本がもっと勉強したいと言ったときに、寂しいだろうけどあんな態度にはならないのではと思ったりしてしまいました。藤野は、きっと自分の気持をうまく表現できないという性格であり、心の中は言動や態度とは異なるのだろうとは思うのですが、そこまで心の裏を推察しなくてはいけないのかと思うと、素直に直接的に感動や優しさを感じることはできませんでした。
そして、そんな健気に自分と闘いながら頑張ろうと思っていた京本の結末は、あまりに悲しすぎる結末です。これは泣けるというよりも、泣かせようとするための極端な結末のような感じがして、物語に感情移入できるようなものではありませんでした。もう少し、お互いの優しさが感じられると、おなじストーリでも感じ方が違ったかもしれません。

上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。また、ネタバレの記述もありますのでご注意ください。


コメント