昨年公開された映画でしたが、堂本剛主演ということと、「まる」でどこまでドラマになるのかよくわからなかったので、映画館で観る対象から外れていました。今回Prime Videoで無料配信されていましたので、寝る前に観ることにしました。
美大卒の沢田(堂本剛)は、アートで身を立てられず現代芸術家・秋元(吉田鋼太郎)のアシスタントをしている。独立する気力も失い、彼は言われたことを淡々とこなしていたが、ある日、通勤途中の自転車自損事故で腕を負傷し失職してしまう。帰宅した沢田は、床の蟻に導かれるように○を描く。それを古道具屋(片桐はいり)に持っていったことから、知らないところで沢田の「○」が話題となっていく・・・というストーリーです。
寝る前に観たから良くなかったのかも知れませんが、途中で退屈になって眠ってしまいました。とりあえず寝てしまったところは観直しましたが、退屈な感情は同じでした。「○」を書いて突然話題になってしまったという意外な面白さや笑いも無く、最後まで仏頂面で無表情な堂本剛の暗い感じに引きずられて、物語に入り込めませんでした。世の中の反応や金銭欲に引きずり込まれることなく、2割の何も影響を与えない方の人間であっても自分の思うままに生きていくということに気づく、という沢田の生き方を表現するという狙いがあまり響いてきませんでした。沢田の隣人である横山(綾野剛)との会話にあまり響くものがなく、綾野剛が演じている割にはもったいないと感じてしまいました。好きな吉岡里帆演じる矢島も何を考えての行動なのかよくわからなくて、登場人物のほとんどの行動や言葉に感情移入できないままでした。ただ、この映画で心に残ったのは、沢田とコンビニ店員のモー(森崎ウィン)の会話でした。偏見に対して前向きにとらえて生きるモーの考え方は、とてもいいなと思いました。
私にはあまり合わない映画でした。

上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。また、ネタバレの記述もありますのでご注意ください。


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