映画「パラレルワールド・ラブストーリー」

【あらすじ】
敦賀崇史(玉森裕太)は、親友でよきライバルでもある三輪智彦(染谷将太)と共に、最先端技術の研究を行うバイテック社で働いていた。そんなある日、智彦から紹介された恋人・津野麻由子(吉岡里帆)は崇史が学生時代に電車で見かけ、密かに思い続けてきた女性だった。崇史が朝目覚めると、部屋には同棲している麻由子がいて、ふたりは恋人同士だった。しかし、麻由子は智彦の恋人だったという事実も見え隠れし、次第に崇史は混乱していく・・・

【感想】
少し古い映画ですが、Prime Videoで見つけました。東野圭吾原作の映画ということと、私の好きな吉岡里帆が出ているということで、かなり期待をして観始めました。

パラレルワールドというタイトルなので、明確に二つの世界を行き来するSFっぽい内容かなと思って観始めましたが、そういう単純な想像とはまったく異なる展開でした。パラレルワールドというのは、頭の中の記憶の置換によって生み出された二つの世界で、そのふたつの世界が崇史の頭の中で頻繁に切り替わります。なので、観ている側は、今どの世界のいつのことが描かれているのかというのがわかり難く混乱してしまいます。だからといって付いていけないということではなく、どんな秘密があってそういうことが起きているのかということはとても興味深く、最後まで楽しめました。その謎の最先端技術によるトリックも、簡単に現実化されるものではなく、今でも近未来的な感じで新鮮に感じます。ラストシーンの、麻由子が崇史に「初めからやり直そう」と言って「また私を見つけて」というところだけ、なぜそうなるのか意味がよくわかりませんでした。全体の流れを理解したうえで、もう一度観てみると理解が深まるのかなという感じがします。

崇史は親友に対しても自分の気持を優先して恋人を奪うような傲慢さがあるものの自分の気持に正直。智彦は裏の怖さがあるかなと途中では思わせますが実際は人のことを考える思いやりあり。麻由子はふたりに対する本当の気持ちがよくわからないまま。そんな私の勝手な人物像ですが、三人に嫌悪感は無く、その時々の気持に感情移入できました。玉森裕太 、吉岡里帆、染谷将太がとても良かったです。小説だとどういう感想になるのかというのも興味あるので、機会があれば小説も読んでみようかなと思いました。

上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。また、ネタバレの記述もありますのでご注意ください。

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