映画「名探偵コナン 14番目の標的」

【あらすじ】
ある日、公園でジョギング中の目暮警部がボウガンで狙撃された。この事件を皮切りに、妃英理や阿笠博士が次々に狙われる。コナンはこれらの襲撃事件がトランプの札に倣って名前に「十三」から「一」までが入る人間が順に襲われていることと、そのその犯行が小五郎に関連した人物を狙っていることを突き止める。捜査線上には、かつて英理を人質にとって小五郎が銃で発砲した村上丈が浮上した。標的となり得る人物を守るためにソムリエの沢木公平を訪ねると、海洋娯楽施設「アクアクリスタル」に行くことになっており、そこには名前に数字を持つ4人が集まっていた・・・

【感想】
劇場版「名探偵コナン」の第2弾です。最初の作品から順に観ていこうかなと思って観ました。第1弾と同じく、初期の作品である本作も、テレビ放映と同じくひとつの事件解決というわかりやすい展開で、人物の相関関係に気を遣うことなく純粋にコナンの推理と謎解きを楽しめました。

「十三」から「一」に向けての襲撃という展開に騙されますが、それは本当に抹殺したい人間を隠すためのカモフラージュというのも、真実に向けた思考を混乱させる面白いアイデアになっています。「アクアクリスタル」が爆破されて、みんなが逃げるシーンでは、それぞれの正義感や優しさが表現されていて、愛すべき登場人物に描かれているのは心地よくラストを迎えられます。ただ、爆発して崩れ落ちる「アクアクリスタル」で生き残るのは、さすがアニメだなぁというちょっとした無理を感じるところもありましたが、それがアニメの良さということかなと思います。

知っていないと魅力が半減するような気を遣う人物の相関関係はないと書きましたが、この作品では、毛利小五郎と妻の妃英理、娘の蘭との関係性や、小五郎が探偵になった背景などが明かされます。それが、今回の全体の背景にある重要なテーマでした。別居の理由が実はそういうことだったのかというのは笑えましたし、英理の人質事件で蘭が小五郎に抱いた不信感が、今回の事件での同じシチュエーションで理解できたいうのも、うまく考えられているストーリーだと感心しました。こういうことが次の作品を観ていく予備知識にもなっていくのかなと思います。

凝ったストーリーでとても面白かったです。

上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。また、ネタバレの記述もありますのでご注意ください。

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