映画「新幹線大爆破」

【あらすじ】
新青森発東京行きの東北新幹線「はやぶさ60号」(新幹線E5系車両)は車掌の高市和也(草彅剛)、藤井慶次(細田佳央太)、運転士の松本千花(のん)を乗務員とし、新青森駅を定刻通りに発車した。「はやぶさ60号」は起業家YouTuberの等々力満(要潤)や衆議院議員の加賀美裕子(尾野真千子)、修学旅行生の小野寺柚月(豊嶋花)ら様々な乗客を乗せて、通常通り運行していた。

そんな中、JR東日本新幹線総合指令所に一本の電話が入り、「はやぶさ60号」に時速100kmを下回ると爆発する爆弾が仕掛けられていることが判明する。犯人は爆弾の解除料として1000億円を要求し、合わせてデモンストレーションとして貨物列車を爆破した。高市ら新幹線の乗務員とJR東日本新幹線総合指令所の笠置雄一(斎藤工)、そして乗客らは爆発を回避するべく様々な行動に出るが、この事件は彼らだけでなく政府や警察、さらには国民をも巻き込む事件に発展していく・・・

【感想】
Netflixの最新映画ということでCMが頻繁に流れているので、鉄道が好きということもあってさっそく観てみました。

この映画はすごいです。JR東日本の全面協力を得ているということもあり、かなりリアルに描かれていました。特に車両の走行映像は常に実車映像を元にしているようで、玩具っぽいところは皆無でした。鉄道好きとしては、高速で対向車と接触したにも関わらずお互い脱線せずに走行を続けたこと、後ろに切り離した車両が爆発したのに架線に影響なかったこと、最後のポイント通過シーンでのポイント切り換えは無理があること、といったところはかなり気になりました。乗務員の中で一番光っていたのは、運転士ののんでした。動作が自然でリアルで、本物の運転士といってもおかしくない演技でした。やっぱりのんという女優さんは素晴らしいと思います。その点、草彅剛は表情が乏しくていつも深刻っぽくて、私には本物の車掌には見えなかったのが残念で違和感が残りました。

ストーリーは、映像がリアルということもあって、それほど違和感もなく受け入れられるストーリーでした。1975年の映画「新幹線大爆破」事件にも絡んでいますが、その映画を観ていなくても問題なく楽しめるストーリーでした。ただ、女子高生が企てた規模ではないこと、古賀の実行としても新幹線車両に爆弾を仕掛けることはかなり困難であることを考えると、やはり無理を感じてしまうのはやむを得ません。「名探偵コナン 時計仕掛けの摩天楼」での時速60km以下になると爆発するという仕掛けのほうが有りそうに感じてしまいます。

細かな部分はツッコミどころはありますが、新幹線映像のリアルさ、スピード感と先の読めない展開、たぶん費用もかなりかかっていること等を考えると、Netflixでの配信だけではもったいないと思ってしまいます。劇場で公開しても十分観客を集められる面白い映画だと思いました。

この映画を観て、1975年の「新幹線大爆破」も観てみようと思います。

上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。また、ネタバレの記述もありますのでご注意ください。

コメント