映画「名探偵コナン 水平線上の陰謀」

【あらすじ】
15年前、北大西洋の海上で貨物船「第一八代丸」が氷山に激突して沈没する事故が発生し、沖田船長と三等航海士の二人が死亡した。そして半月前、八代造船の船舶設計士・八代英人が別荘に通じる道を車で運転中心臓発作を起こし、車ごと崖下に転落して死亡した。この時を越えた一見関係なさそうな二つの事件は、豪華客船の乗員乗客全てを巻き込む巨大な陰謀の序章に過ぎなかった。

園子の計らいで八代グループの豪華客船「アフロディーテ号」の処女航海に招待されたコナン達は、大いにクルーズを楽しんでいた。船内でかくれんぼをすることになった一行だが、かくれんぼの最中に園子が何者かによって拉致・監禁されてしまう。幸いにも園子はコナンの推理によって無事に助け出されたが、今度は八代商船の社長・八代貴江が何者かに刺殺され、八代グループ会長で貴江の父である八代延太郎も行方不明になってしまう。目暮警部らが到着して捜査が始まるが、容疑者は乗員乗客を合わせて総勢600名に上り、捜査の難航は必至だった・・・

【感想】
劇場版「名探偵コナン」の第9弾です。

めずらしく、コナンの手を借りるのではなく自分の推理で犯人を追い詰める小五郎活躍の物語でした。それと、いつも以上に新一と蘭のお互いの思いや関係性が織り込まれていて素敵な展開でした。今回の事件の舞台は、プロローグの15年前と半月前の事件を除くと、豪華客船「アフロディーテ号」だけです。最初から犯人を観客に知らせる展開で、いかにその人物を追いつめていくかという展開ですが、最後に小五郎によって真犯人の策略が暴かれるという意外性もあって面白かったです。小五郎が真犯人を突き止めるきっかけとなったのが、妻とよく似た秋吉美波子が事件と無関係だと証明したかったからという思いも心に響きました。少年探偵団が欄に送った貝殻で作った金メダルが重要な役割を果たすのも、無駄なくよく考えられていました。船からヘリコプターによって救出されるシーンは、「名探偵コナン」で初めて涙腺が緩みそうになった感動的なシーンでした。

豪華客船「アフロディーテ号」が沈没するという、大きな経済的損失が気になってしまうところもありますが、いろんな人間模様が楽しめる良い作品だったと思いました。

上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。また、ネタバレの記述もありますのでご注意ください。

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