【あらすじ】
異世界から生還した明日香(本田望結)は、20年前と変わらぬ外見から、世間の冷たい視線に晒されていた。ある日、ドキュメンタリーディレクターの角中瞳(奥菜恵)と出会い、彼女に決意が芽生える。異世界に取り残された人々を助けるため、彼女はきさらぎ駅に再び足を踏み入れる・・・
【感想】
2年前にDVDを借りてきて観たのが「きさらぎ駅」という映画(公開は2022年6月)。怖いというよりも、展開が面白くてオチにも驚きました。この映画はその映画の続編となります。告知されてから楽しみにしていた映画でしたので、この類の映画が好きな長女とふたりで観てきました。
きさらぎ駅に着いた後の展開は、先回と同じループなので驚きや怖さはまったくありませんでしたが、同じ状況を何度も何度も繰り返す面白さは前回同様でした。まったく同じところは端折ってくれたのも、スピーディーで良かったです。今回のオチは、明日香の目論見はそうだったのかという、意外で少しぞっとするオチでした。ネット民というのは好き勝手言って調査能力に長けているというところをうまく使って、明日香がミステリークレイマーだと言われてモヤモヤしていた気持ちを晴らすというのが、わかるようで異常です。きさらぎ駅から戻らないと言っていたことは、そちらの世界で大勢の中で真実だったと認められる存在、かつリーダー的な存在になるということを選んだのでしょう。
ストーリー展開で気になったのは、きさらぎ駅で降りなくて元の世界に戻れた春奈のこと。あれはひとりだから戻れるのであれば、ループ展開の中で順番に降りなければ全員戻れることになりますし、複数人でも降りなければ戻れるのであればみんな簡単にもとの世界に戻れることになります。そうなると、きさらぎ駅の恐怖が一気に薄まってしまうようになるので、もう少し説明が欲しかったように思います。
前回もそうでしたが、純粋に人を助けたいという気持ちだと見せかけて、最後は自分の欲望を優先するという、人間の本心を見せつけられるところが怖く感じる映画でした。

上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。また、ネタバレの記述もありますのでご注意ください。


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