映画「箱の中の羊」

5月、6月は観たい映画が目白押しで、この映画もそのひとつでした。家族はあまり関心を示さなかったので、昨日の午後、私ひとりでで観てきました。

物語は、ひとり息子を亡くした夫婦の喪失感と心のすれ違い、そしてそういう人たちのために生み出されたヒューマノイドの悲哀を描いた映画でした。サンテグジュペリの「星の王子さま」に出てくる「箱の中の羊」をモチーフに、「目に見えない大切なもの」を観る眼というものを伝えたい、そんな内容でした。

綾瀬はるかと大悟の音々・健介夫婦は、思っていたよりも自然で穏やかで良い関係性を醸し出していました。ヒューマノイドの翔を迎えて、本当の息子のように迎える音々と、偽物であることに戸惑う健介の心の変化もよく伝わりました。そんな親たちの喪失感を埋めるために作られたヒューマノイドにも悲哀が忍び寄ります。人間たちの用無しになると契約を打ち切られたり、酷い扱いを受けたりという、人間の自分勝手さに翻弄されます。

静かに描かれる作品なので、そこから何を感じるか、何を受け止めるか、それは人それぞれ異なると思いますし、難しく感じる作品でした。大切な人を亡くした時に、それを補えるのは代わりのものではありません。目には見えなくともちゃんと傍にいる、それに気づくこと、それを感じることが大切なことなんだということなのだなと感じることはできましたが、それが心に直接的に飛び込んでくるかというとそうではなくて、人それぞれの感じ方に左右されるような気がしました。感動や心が揺さぶられるような作品ではありませんでしたが、人間的な迷いや苦悩が感じられて、いろいろと感じさせてくれる映画でした。

詳しい感想や映画情報に興味のある場合は下記ホームページをご覧ください。

定年後男の趣味三昧/映画/箱の中の羊

上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。また、ネタバレの記述もありますのでご注意ください。

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