映画「メモリィズ」

好きな俳優、柄本佑と穂志もえかが出演しているのと、「日々の些細な出来事の記録」という説明に惹かれてしまったので昨日観てきました。ただ、私の住む県での上映館はたった3館のみ。いつも行っている映画館では上映していなかったので、3年前までよく行っていたMOVIX三好に久しぶりに行って観てきました。

この映画は細かな設定や状況の説明はまったく無く、行動やわずかな会話の中からいろんなことを読み取っていくという観方になります。映像的にも田舎の風景ばかりで変化は乏しく、最初は退屈で眠りそうになりましたが、そのうちにそんな日常の風景に引き込まれていきました。残したいと思った情景や家族と共有したい情景をスマホで写し込む雄太(柄本佑)。プロの写真家として人間の表情をうまく引き出していく誠(イッセー尾形)。そんな二人を見ていると、写真と言うものの魅力や記録力というものをあらためて感じてしまいます。そうかこの映画の主題は、メモリィズ、つまり記録ということなのかと思うと、冒頭のフェリーの窓や誠の部屋の窓が、そんな景色を切り取る「額縁」を表現していたのではないかと思えたりします。

そんな日々の情景や人々の表情の切り取りの記録が、終盤では、家族の思い出の記録になっていきます。誠の妻でありゆき(穂志もえか)の母である詩織(香椎由宇)の死が明かされ、詩織・ゆき親子の記録映像が、ゆき・花(井上紫葵)親子の記録映像と重なるシーンでは、引き継がれるメモリィズに不思議な感覚に陥ってしまいます。そして留守電に残っていた母の声に耳を傾けるゆきとそれを見守る誠。そんなふたりの姿を残したいと思った雄太は、誠にもらったカメラでシャッターを切る。素敵な終わり方です。

特に何もおこらない中で、淡々と心に感じる情景の記録を残し、それを誰かと共有して話をする。そんな日々の積み重ねの大切さを感じることができれば、この映画の言いたいことが伝わったのかなと思います。

柄本佑とイッセー尾形の不思議な関係性の安定感はさすがでした。穂志もえかは初めて見る母親役でしたが、娘との会話や表情が母親として自然でとてもよかったです。香椎由宇は久しぶりに見ましたが、素敵な感じはかわりません。今回は台詞はありませんでしたが、存在感のある役どころでした。

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定年後男の趣味三昧/映画/メモリィズ

上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。また、ネタバレの記述もありますのでご注意ください。

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