この映画は、佐藤二朗の原作・脚本・主演という魅力はあったのですが、残忍な人殺しのシーンが多いと聞いていたので観に行くつもりはなかったのですが、現在ドラマでのトラブルで、いろいろと苦しんでいる佐藤二朗を応援する!という気持ちで、思い切って今日観に行ってきました。
観に行って良かったです。思っていたよりも人間的で、もう少しで泣けてくるような映画でした。いくら理由があったとしても、山田(佐藤二朗)のような殺人行為はけっして許されるべきものではありませんが、とんでもない力を持っているがために苦しんで普通の生き方ができない切なさというか神様のいたずらへの恨みというか、自分がそういう境遇だったらと思うと胸が苦しくなりました。それに、山田の右手の見えない武器(狂気)は、現代社会の姿を見せずに人を傷つけるSNSという武器(狂気)を操る手のようにも思えて、けっして絵空事の悲惨な出来事ではないようにも感じました。SNSで人を傷つける行為と、山田の無差別な殺人行為は、それほど違いはないように思います。むしろ、山田のほうが自分の力が人を傷つけるとわかっていたために、生きることに苦しんでいたことを思うと、無自覚なSNSでの加害者よりはましなのかもしれません。
山田の行為は、けっして同情したり肯定したりすべきものではありませんが、子供が生まれるのを楽しみに待つ山田を見ていると悪い人間ではないはずで、だからこそ、あんな暴挙に走らせた理由にだけは私はこだわって少しは寄り添ってみたいと思いました。そういう二面性を、台詞ではなくて表情や行動で演じていた佐藤二朗はやはり素晴らしい俳優だと感じました。
悲惨な殺人の目を背けるようなシーンが多かった映画でしたが、思っていたよりも緻密に考えられていましたし、社会的な他の問題と重なり合ってしまいましたし、運命という神様の与えたカードをどう受け止めるべきなのか、など、自分や家族の環境に置き換えていろんな思いを感じる深い映画でした。
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上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。また、ネタバレの記述もありますのでご注意ください。





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