小説「希望病棟」

前作の「後悔病棟」がとても良かったので、シリーズ第2弾の「希望病棟」も気になって読んでみました。

「後悔病棟」は、心の中を見ることができる聴診器の中の世界で、もう一度後悔していた人生をやり直してみるということで、そこでいろんな気づいて救われて人生を終わるという感動的なところが好きだったのですが、この「希望病棟」は、その流れで思っていた内容とは違っていました。女医・黒田摩周湖は聴診器で心の中を覗くのですが、それは摩周湖が末期癌患者の桜子と貴子の思いを知るというだけにとどまり、命は治験によって救われ、それによって得た将来に希望を持っていくことになるのですが、そこに摩周湖も聴診器もあまり関りがありません。桜子と貴子の今後の生き方もなんかスッキリしません。奨学金の問題や貧困者の問題を取り上げているのはわかるのですが、それを女性だけの問題にして、その解決策が健全な風俗業だというのはちょっと納得ができません。

黒田摩周湖というキャラクターと聴診器の力によって、患者が将来への希望や新しい人生を取り戻すという部分をもう少し取り入れてほしかったと思います。私にとっては、ちょっと期待外れの作品でした。

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定年後男の趣味三昧/小説/希望病棟

上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。また、ネタバレの記述もありますのでご注意ください。

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