映画「開戦前夜」

この作品は、猪瀬直樹のノンフィクション小説「昭和16年夏の敗戦」を原案としており、1991年にフジテレビでドラマ化されています。2025年には、NHKスペシャル「シミュレーション~昭和16年夏の敗戦~」として、ドラマパート、ドキュメンタリーパートで放映されました。今回の「開戦前夜」は、そのドラマパートを完全版(約40分を追加)として映画化されたものです。

とても興味深い内容で、2時間20分近い長さでしたがその長さをまったく感じさせない映画でした。この映画で表現されていることがどこまで真実かはわかりませんが、「総力戦研究所」の存在は事実のようですし、登場人物も実在の人物が描かれている(一部創作の人物)ので、こういうことがあったことは事実のようです。開戦前に、日本の開戦の影響を理論的に数字でシミュレーションしていたということならば、それは私にとって意外であり、そんな冷静な行動やまともな思考もあったのだと初めて知りました。

その数字に裏付けされた精緻な結論である「日本必敗」が日本の行く末になぜ影響を与えなかったのか、その原因はどこにあるのか、そこも考えさせられます。一般国民も含めたアメリカを討つべしという空気感が日本中にあったのか、戦争をしたいと思った軍人が無理に開戦に進めさせたのか、上官の思いを勝手に察したり上司の思いと異なる行動をとると目を付けられたり圧力をうけたりする部下たちの忖度であり防衛だったのか、いろいろな原因が不幸にも重なっていたのかもしれません。単純に、戦争に血気のはやる軍人によるものだけではない気がします。開戦に向かってしまったことにどんな原因があったにせよ、一度大きな流れが起きてしまったら、それを止める手立ては無いのではないかという絶望感を強く感じてしまう内容でした。

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定年後男の趣味三昧/映画/開戦前夜

上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。また、ネタバレの記述もありますのでご注意ください。

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