映画「コクリコ坂から」

今夜、奥さんと長女と三人で「コクリコ坂から」を観てきました。
何というのか、良き時代の青春ドラマを見たような感じでしょうか。
戦後のちょっと暗い事情をからませていますが、それもまったく重くならないように描かれています。
1963年の日々の暮らし、そこにある学園生活、そして恋。
始まってしばらくは、淡々とそういう情景が綴られます。
風間と海(あだ名はメル。海のフランス語ラ・メールがもとらしい)がお互い心惹かれていき、ふたりの複雑な状況がわかったあたり、そして、カルチェラタンの存続問題がヤマ場を迎えるあたりから、ストーリに起伏が出てきます。
何が起きても、冷静にその境遇を受け入れ、自分を信じて前向きに生きていくことの大切さを伝えてくれるような、そんな気がします。もっと取り乱すはず、諦めるはず、そう思ってしまう人が今は多いかもしれませんね。
海(メル)の母親・良子が海(メル)に父親のことを話す場面あたりから、ちょっと涙腺が危なくなってきて、ラストシーンの小野寺が海と風間に父親のことを話す場面あたりではちょっとダメでしたね。奥さんもかなりきていたようです。そこへ、手嶌葵の「さよならの夏~コクリコ坂から~」が流れてきて、しっかりと駄目押ししてくれます。
私は、この映画、とても好きですし、良かったと思います。
奥さんも長女も、同じ感想でした。
(ちょっと説明不足のところもありますけど、大きな影響は無いです。メルとかココリコ荘とかカルチェラタンとかね)
ひさしぶりに、良いものを観たという気がします。
ちなみに、コクリコというのはひなげしのことなんですね。そんなことも知らない私でした。
海(メル)が毎日信号旗をあげる庭に咲いている、そして毎日父親の写真の脇の花瓶に飾っている花です。

コメント