読書の感想

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小説「また、同じ夢を見ていた」

【あらすじ】頭が賢くて正義感のある小学生・小柳奈ノ花は、そのことで学校では友達がいない。いつも友達の猫と一緒に、アパートに住む女性・アバズレさんと、ひとりで静かに余生をおくっているいる老女のもとを訪ねるのが日課だった。女性と老女は奈ノ花に優...
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小説「ぼくが生きるということは、きみが死ぬということ」

【あらすじ】ブラック企業で疲弊し切った十和田航平と、末期がんで余命宣告を受けた一児の母、椿美羽。ある年の3月29日、満開の桜の木の下で、航平は「死にたい」と、美羽は「生きたい」と願ったことから二人は入れ替わってしまう。「死にたい」航平と「生...
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小説「儚い羊たちの祝宴」

帯の「大どんでん返し5連発」という表記に惹かれて買いました。あとで知りましたが、映画「氷菓」の原作者でもある米澤穂信の作品です。夢想家のお嬢様たちが集う大学の読書サークル「バベルの会」の会員にかかわる5つの話で構成されています。【あらすじ】...
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小説「天国からの宅配便」

「天国宅配便」シリーズの第2弾「天国からの宅配便 あの人からの贈り物」を読んで、生きている時に何を考えるべきかと考えさせてくれる作品だと思ったので、第1弾の作品も読んでみたいと思って買ってきました。この作品も4つの物語となっています。遺品配...
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小説「天国からの宅配便 あの人からの贈り物」

書店で面白そうなタイトルだと思って買ってきました。あとで知ったのですが、この作品は『もう会えないあなたに、伝えたいことがある。生前に託された依頼人の遺品配送サービス「天国宅配便」シリーズ』だということを知り、今回買ったものは第2弾という位置...
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小説「どうせそろそろ死ぬんだし」

2025年第23回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリ受賞作ということと、「余命宣告された人々が集まる山荘で起きた」という文字で興味を持って買ってきた小説です。発売直後で、書店に山積みされていました。探偵業を営む七隈昴は、余命宣...
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小説「大聖堂の殺人 ~The Books~」

はまってしまった周木律の「堂」シリーズの最終章である「大聖堂の殺人」620ページ強を3日間7時間40分ほどで読み終わりました。「天皇」と称されている大数学者・藤衛により、宮司百合子と善知鳥神は、北海道の孤島・本ヶ島にある大聖堂に招かれた。そ...
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小説「鏡面堂の殺人 ~Theory of Relativity~」

昨日の映画の帰りに書店に寄って買ってきました。初版初刷なのに帯無しだったのが残念です。今日、娘の用件で名古屋に行って車で5時間くらい待つ時間があったので、一気に読んでしまいました。兄を亡くした悲しみにくれる日々を送る宮司百合子に、善知鳥神か...
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小説「教会堂の殺人 ~Game Theory~」

第4弾「伽藍堂の殺人」と一緒に買ってきてあった第5弾「教会堂の殺人」を5時間集中で一気に読みました。「堂」シリーズは、単発の「堂にからむ殺人トリック&主人公による謎解き」という形ではなく、登場人物の謎の解き明かしという側面が数学問題(リーマ...
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小説「伽藍堂の殺人 ~Banach-Tarski Paradox~」

数学の話が難しくてまったく理解できないし、堂のトリックも少し飽きてきたかなと思い始めていた周木律の「堂」シリーズですが、なんとなくまた次を読みたくて第4弾である「伽藍堂の殺人」を買ってきました。ある日、宮司百合子のもとにリーマン予想解決にか...
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小説「午前二時不動産の謎解き内覧」

この作品も一風変わったタイトルに興味を持って購入しました。文庫本書下ろし作品です。三軒茶屋のはずれに、深夜2時から4時までの間だけ営業する「午前二時不動産」。店主は美青年・柏原泉といい、深夜に迷い込んだ客たちにぴったりの格安物件を紹介する。...
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小説「終着駅で待つ君へ」

「絶対最泣」という文字と、「終着駅で待つ君へ」というタイトルに惹かれて買いました。静岡県の天竜浜名湖鉄道の終点・掛川駅には、「大切な人のことを頭に浮かべながら改札口を抜けてください。あなたを待っている人に会えます」という、知る人ぞ知る「終着...
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小説「変な絵」

長女も好きな雨穴の「変な絵」が文庫本になって発売されたのを見つけて、即買いしてしまいました。49ページに及ぶ物語の前日譚「続・変な絵」と「ナゾ解きゲーム」も特別収録されています。オカルトサークルに所属する佐々木は、後輩の栗原から「七篠レン ...
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小説「方舟」

この本も正月用に買ったものの、正月には読めずに残っていたものです。あらすじを見て面白そうだと思って買いました。越野柊一(システムエンジニア)と従兄・篠田翔太朗、学生時代の友人・西村裕哉(アパレル系)/絲山隆平(ジムインストラクター)/絲山麻...
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小説「五覚堂の殺人 ~Burning Ship~」

数学の話が難しいのでもう読むのはいいかなと思いつつ、次のストーリーが気になる周期律のお堂シリーズ、今回は第3弾の「五覚堂の殺人」を読みました。建物をトリックとする基本は同じですが、話の展開パターンが今回も新しいパターンで、宮司百合子、十和田...
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小説「Nのために」

今年に入って長女と書店に行った時に面白そうだと感じて購入したものです。マンションで裕福な夫婦(野口貴弘、野口奈央子)が殺された事件から始まります。事件現場にいた4名(杉下希美、成瀬慎司、西崎真人、安藤望)の証言で、夫が妻を殺し、夫を西崎が殺...
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小説「その復讐、お預かりします」

これも正月用に読もうと思って買った小説です。タイトルを見て面白そうだと思って買いました。もともとは「復讐屋成海慶介の事件簿」というタイトルでしたが、昨年このタイトルに改題された新装版となります。結婚を思い描いていた男に裏切られた上に会社を追...
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小説「星降り山荘の殺人」

正月用に買った小説ですが、長編なのでなかなか手に取ることは躊躇っていました。しかし、医療機関の待ち時間と、足の指の骨折の療養時間を使ってやっと読み終えました。会社で上司に手を挙げて配置転換になり、スターウォッチャー星園詩郎の付き人になった杉...
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小説「お探し物は図書室まで」

正月用に買った小説です。正月には読むことができませんでしたが、やっと読むことができました。2021年本屋大賞の第2位、という作品です。仕事や人生に悩む5人が、羽島コミュニティハウスを訪れたことをきっかけに、図書室の司書・小町さゆりと出会いま...
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小説「神様のレストランで待ち合わせ」

正月用に買った小説です。「ここは人生の最後にもう一度会いたい人と待ち合わせをするレストラン」「読み終わったあと、世界が少し愛おしくなる」というフレーズに興味を惹かれて購入しました。第7回文芸社文庫NEO小説大賞の大賞受賞作品です。舞台は、人...
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小説「双孔堂の殺人 ~Double Torus~」

「眼球堂の殺人」が面白かったので、堂シリーズ第2弾である「双孔堂の殺人」を読んでみました。「双孔堂の殺人」は、謎解きは「眼球堂の殺人」と同じく数学者・十和田只人が中心ですが、主人公は、警察庁警視・宮司司となっています。宮司の妹・百合子は十和...
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小説「湖畔のテラス」

通院時の診察待ち時間で読もうと思って本棚を眺めていて選んだ文庫本です。買った記憶が消え去っているので、いつ、誰が買ったのかわからない本です。発行日から判断すると20年近く前に買ったものだと推察されます。作者の赤川次郎は、私の年齢では「セーラ...
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小説「眼球堂の殺人 ~The Book~」

周木律の堂シリーズ第1作です。友人に面白いと教えてもらったので、読んでみました。放浪の数学者・十和田只人とジャーナリスト・陸奥藍子が、天才建築家・驫木煬の邸宅「眼球堂」に招かれて訪れるとことから物語は始まります。邸宅に招かれたのは各界の天才...
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小説「焼けた釘を刺す」

くわがきあゆは、「レモンと殺人者」「復讐の泥沼」が面白くて注目している作家ですが、10月にデビュー作である「焼けた釘を刺す」の文庫版が出たので読んでみたいと思って買っていたものです。親本は2021年10月発売の「焼けた釘」で、2021年の「...
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小説「有限会社さんず スーサイド・サポート・サービス」

長女と書店に行ってふたりで文庫本を物色している時に、面白そうだねと見つけたものです。自殺を考えている人の前に2次元コードが書かれた名刺大の紙が届けられます。その2次元コードでアクセスできるサイトは、自殺幇助業者「有限会社さんず」。自殺幇助を...
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小説「幸せな家族 そしてその頃はやった唄」

これも長女が買っていた本です。1990年の作品の復刻文庫となります。保険会社のCMキャンペーン「幸せな家族」のモデルに選ばれた中道家は、父・勇一郎、母・由美子、長女・一美、長男・行一、次男・省一の5人家族。しかし、写真家である父は仕事を理由...
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小説「わたしの美しい庭」

これも長女が買っていた本で借りて読みました。 親子ではないけれどもマンションの一室で一緒に暮らしている翻訳家の国見統理と小学生の百音、その隣の部屋に住むゲイの井上路有、恋人を亡くして20年以上経っても忘れることのできない同じマンションの高田...
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小説「隣はシリアルキラー」

長女が買っていた本です。タイトルが面白そうだったので本棚から選び、通院付き添いで待っている間に読み始めました。会社の寮に住んでいる神足友哉は、深夜に隣室から聞こえる不気味な物音で起こされるということから話は始まります。神足は隣人の徐浩然(ス...
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小説「復讐の泥沼」

「レモンと殺人鬼」が面白かったので、薬師丸ひろ子と伊藤蘭のコンサートの開場待ちの時間を利用して「くわがきあゆ」の次作であるこの作品を読んでみました。「このミス」大賞・文庫グランプリ受賞作です。日羽光と森岡颯一は、一緒にいる時に古民家カフェの...
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小説「レモンと殺人鬼」

長女と書店に行った時に、面白そうだったので買ってきました。大学に勤める派遣社員の小林美桜の妹・妃奈が遺体で発見されて、妃奈の部屋を美桜が片付けるところから物語は始まります。マスコミは妃奈が保険金殺人をしていたかもしれないということで妃奈を加...
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小説「#真相をお話しします」

長女と一緒に書店で文庫本を見ていた時に見つけた作品です。最初に私が面白そうじゃない?と言ったら長女も興味を持っていた作品だったので、買って読むことにしました。買った時には気付かなかったのですが、下記5作品の短編集でした。①惨者面談(小説新潮...
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小説「余命一年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話」

Netflixで6月27日から映画配信ということを聞いて、映画を観る前に原作小説を読んでおこうと思って急遽買って読みました。 心臓病で余命一年を宣告され生きる気力を無くしていた高校生の早坂秋人は、通院先の病院で、絵を描く同年代の少女、桜井春...
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小説「カケラ」

娘が買った本で、「まだ読む時間がないので先に読めば」と貸してくれました。今日の通院の順番待ちの時に読みだして、寝る前には読み終えました。ある田舎町で、大量のドーナツに囲まれて女性(吉良有羽)が自殺したというところから始まります。美容クリニッ...
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小説「傲慢と善良」

この作品は今年の9月27日に映画化公開ということで、事前に読んでおきたかったので読みました。ちなみに映画は、藤ヶ谷太輔と奈緒が主演です。ストーリーは、西澤架の婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消すところから始まります。第一部では、真実を探しながら...
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小説「むかし僕が死んだ家」

東野圭吾の作品は、ミステリーというよりもヒューマンミステリーという感じが強く、少し距離を置こうかなと思っていたのですが、先日書店で見つけてタイトルに対する興味だけで買ってしまいました。内容は、"私"が、幼い頃の記憶や思い出のない7年前に別れ...
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小説「イニシエーション・ラブ」

映画を観て、原作である小説はどういう表現で読者を騙していたのかを知りたくて読んでみました。小説は文字だからこそ、よけいに騙されるということがよくわかりました。映画ほどのオチが明確ではない(最後の2行のみ)ので、読み終わると「えっ?どういうこ...
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小説「ヨモツイクサ」

娘たちが面白いというので、末娘に借りて一気に読みました。北海道の「黄泉の森」という、昔から決して入ってはいけないと言い伝えられるところが舞台です。その「黄泉の森」を大手ホテル会社が開発するということになり、そこの工事関係者が行方不明になりま...
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小説「六人の嘘つきな大学生」

今年の11月に映画化されるというので、読んでみました。タイトルからして面白そうだなと思わせてくれる作品です。映画の出演者の写真が印刷された帯の版も売っていましたが、長女の意見も聞いてあえてその写真の無い帯の版を選んで買ってきました。あらすじ...
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小説「十角館の殺人」

500ページ近くある長編ですが、長さを感じないほど面白くてあっという間に読んでしまいました。ストーリーは、十角形の館の建つ孤島に訪れた推理小説(ミステリー)研究会の大学生7人が連続殺人事件の被害者になっていくという内容です。その孤島は十角館...
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小説「赤い指」

この小説も2016年に入院していた時に1日で読み切った作品です。この「赤い指」は印象深く、ドラマでも観たことがあったので、おおまかな内容は覚えていました。今回、車のタイヤ交換の待ち時間を使って再度読み切りました。私が東野圭吾の作品が好きな理...
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小説「ダイイング・アイ」

娘の試験送迎待ちの時間を利用して一気に読みました。この文庫本は2016年の入院中に買って読んだ(2016年9月12日~13日)ので読むのは2度目になるのですが、内容の詳細はほとんど忘れていましたので、新鮮な気持ちで読むことができました。この...
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小説「ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人」

2日で一気に読みました。謎解きの主人公は、元マジシャンの神尾武史、その相棒は姪の真世という新しいコンビです。被害者は、真世の父であり武史の兄である元教師の英一で、容疑者は英一の元生徒たちであり真世の友人という設定です。武史の神がかり的な推理...