いろんな意見があることなので政治的な話題は避けてきたが、日々話題の郵政改革を少しまじめに考えてみたい。
「郵政民営化」と書かずに「郵政改革」と書いた点に注意してほしい。
郵政改革をなぜやらないといけないのか、ということがポイントなのだが、どうもそのあたりがわかりにくい。
すぐに、郵便局が無くなるとか、地方を考えていないとか、そういう議論が全面に出る。
私のつたない知識では、郵政改革は郵政事業を効率化するとか、サービスを向上させるとかいうのが本質ではない。
郵政三事業(「郵便」「郵貯」「簡保」)は、最近サービスも向上し採算も悪くない。
お客への応対なんかは、飛躍的に向上している。
私は、銀行や宅急便業者よりも、郵便の方がすべての面でサービスがいいので優先的に愛用している。
国営としては優良な事業だと思う。
では、何故改革をする必要があるのか?
それは、郵政事業で集めたお金を借金の受け皿としているために、国の抜本的財政改革が進まないからだと解釈している。
日本は債務が700兆円以上ある。
これはすごい借金である。(1億2千万で割ってみたらその額の大きさがわかる)
国の借金というと、誰が貸しているのかわかりにくいので、我々は「そんな借金、無いも同然だろ」という思いになる。
これは同じ日本という国の中での金の回り方なので、非常にわかりにくくても仕方がない。
国が使うお金というのは、国民が納めた税金と借金(国民に国債を売って得たお金)であり、国債のお金はいつかは返さないといけない。
そのお金が何処にいっているかと言えば、それは公共事業などを通して国民へ渡る。
つまり、お金を出すのも国民、もらうのも国民なのである。
国が国民に支払うお金と国民に返す借金は、国民が税として納めないと成り立たない。
それが今は、700兆円以上、国が国民に借金を含めると支払いすぎているという計算になるのである。
この対策としては、国が国民に支払うお金を減らす(公務員削減、公共事業削減、福祉政策縮小、防衛費削減等など)か、国民が国に支払うお金を増やす(増税)しかない。
どちらにせよ、国民が痛い思いをするのである。
今までのツケで、ここまでバランスが狂ってきたのだから仕方がない。
政治の無策のツケである。
そのツケをまともにうけるのが、今後老人になり年金を満足にうけられなくなりそうな我々世代か、大きな借金を支払っていかないといけなくなる今の若い方々なのかということである。
どちらにせよ、このままだと各種制度は破綻する。
これをまともな姿に変えていくのが、財形改革である。
誰がどんな政策をおこなっても、国民に痛みが伴うのは原理上当然の理屈なのである。(国民の誰にどのくらい痛い思いをしてもらうかが政策の違いと思う)
その財政改革を阻害しているひとつが、郵政事業が持つ約300兆円といわれるお金なのである。
この約300兆円は、国の借金である国債で運用されている。
つまり国の借金を郵政事業が国債を買う事によって支えているという構図で、それによって、借金が多くて本来出るはずの弊害(例えば金利上昇など)が見えなくなってしまっている。
こういう構図がある限り、外目には健康体っぽく見えるので、本気で抜本的な財政改革など進まない。(つまりダラダラと先送り)
だから、郵政事業を国から切り離すべき、これが小泉自民党の言う郵政改革だと理解している。
その問題意識は、小泉自民党だけではなく、他の政党も同じである。
しかし、その郵政改革の各政党の手段の違いがわかりにくい。
そこをもっとわかるように説明しないと、国民は何が争点かわからない。
「郵政民営化」「民営化反対」というだけでは、さっぱり私にはわからんのだ。
これを読んだどなたかでもいい。
間違っていたら正しい事を教えてほしい。
テレビもそのあたりをしっかりと説明した番組を作って欲しい。
候補予定者もそのあたりをわかりやすく説明して欲しい。
刺客やらホリエモンやらの話題はどうでもいい。
ちょいとまじめに、郵政改革
「モデラーな日々」(2005/7~2005/12)

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