賛成・反対のメリットとデメリット

あまり政治ネタは書かないようにしてはいるのだけれど、日々ニュースを見ていると、この国の政治家も有権者もなんだかなぁという気持ちにさせられる。
そもそも、政治家たちの議論は議論にならない。
消費税増税推進派と、消費税増税反対派は、いくら話し合っても平行線のまま。
TPP交渉参加推進派と、TPP交渉参加反対派は、いくら話し合っても平行線のまま。
原発推進派と、原発反対派は、いくら話し合っても平行線のまま。
平行線のままの議論は議論とは言わない。
なぜそうなるのか。
それは、結論ありきでそれを主張しているに過ぎないからだ。
○○○の推進派も反対派も、○○○の推進と反対のメリットとデメリットをしっかりと述べ合わないと議論にはならない。しかし、推進だの反対だの言うだけで、自分のその主張に対するデメリットは何も言わない(メリットも言っていない人もいる)。あたかも自分の主張はデメリットは無いかのように。
そんなんだから、判断のしようが無いのが本当のところだ。
しかし、一部の国民は、その結論の主張だけを鵜呑みにして支持する。
消費税増税反対派は、
今の日本の国の赤字国債に頼っている財政赤字のツケをいつまで将来に残していくのか?
増税反対派は、増税無しに日本の経済を健全化できるのか?
社会保障は安定的継続できるのか?
それをきちんと示して欲しい。
消費税増税はしませんけど、赤字は増やしていきます。
国の使うお金は減らします。なので、国のお金が国民に行く額が少なくなります。公共事業も減ります。
年金も支給年齢を引き上げます。増税はしませんが、社会保障費は上げます。
そういうことを言ってほしい。
無駄を省くだけで成り立つならば、どの部分を減らすのか言ってほしい。
防衛費を減らすつもりならばそれを言ってほしい。
そういうことを言ってくれてこそ、消費税増税が必要なのかしなくてもいいのか判断できるのだ。
消費税推進は、
増税による国の財政のビジョンを示して欲しい。
無駄だけで国の財政が健全になるとは思えないが、確かに無駄は多い。それの排除はしっかりと担保することを示して欲しい。
TPP交渉参加反対派は、
反対して、今後の日本経済をどう再生するつもりなのか?
外貨を稼ぐ産業は何を中心と考え、その産業がTPP反対でグローバルに戦えるのか?
それを示してほしい。
TPP反対するので農業などは今までどおり守られますので安心してください。しかし、そのかわり、日本の製造業はグローバルに戦えなくなって、韓国や中国の企業に負けて淘汰されて、国内雇用は半分になりますよ。
とか、しっかりと言ってほしい。そうならないならばその考えの根拠を示してほしい。
TPP交渉参加推進派は、
農業などの産業をどうグローバルに戦えるようにしていくのか、また、除外交渉を具体的にどういう考えで進めるのか、そこをしっかりと示してほしい。
そういうことを示さないと、国民はどちらの考えている事が日本のためになるのか判断できないはずだ。
原発反対派は、
原発は危険だからなくすというのはわかりやすいが、そのかわりにコストの高い電力に切り替えることになるので、電気代が倍にあがりますよ、安定的に供給できなくなるので夏や冬はエアコンの使用は控えてもらうことになりますよ、とかきちんと言ってほしい。すぐに停止ならば火力発電に頼らざるを得ないので、世界情勢によっては、石油輸入ができなくなって極端な電力不足も覚悟しなくてはいけないし、水力発電に頼るならば、自然を壊してダムを作らないといけない。そのためには、またお金がいる。そういうこともきちんと言ってほしい。
原子力発電と同じコストで、同じ電力量を供給できることは、現時点では不可能なのだから。
原子力、火力、水力に変わるコストで安定した発電方法があるならば、それを示して欲しい。
このような今までの政策を大きく変えるような政策は多額の費用が必要なのに、消費増税も反対、原発反対って、ぼくはどうしても成り立つとは思えない。さらに原発反対で電力不安定になれば、製造業は日本で稼動できなくなって、国外に移転して国内雇用はさらに悪化する。そういうことを想定して、だからTPP反対と言っているのならば、それはわからないでもない。でも、それでは国が滅ぶ。
原発推進派は、
福島でなぜああいうことが起こったのかを示して、これから安全に稼動させていくためには何が必要かをもっと示さないと、今の日本での原発拒否反応はおさまらない。福島で起きたこと、その後の政府や専門家の対応、それをしっかりと検証して、高度な技術を扱うための人間や組織や技術はどうあるべきか、それを示さないと、推進がいいのかわからない。事故が起きれば、その人的被害ははかりしれないのだから。
そういうメリットとデメリットをきちんと示して、それでどちらの方向を選ぶのかを国民に問わないといけない。
しかし、悲しいかなほとんどの政治家(立候補者も含めて)は、賛成だの反対だの言ってはいるが、自分の主張のデメリットはご存じないと思える発言しかされていない。国政を行おうとするわけだから、自分の政策が実現した時のメリットだけではなくて、それで失うものもしっかりと考えて欲しいものだ。自分の主張で失うものやデメリットは無い、なんて思っている政治家がいるとしたら、それは、頭おかしいんじゃないかと思ってしまう。100%バラ色の政策なんてあるはずがないんだから。
政策とは、実現すること犠牲にすること、それの重きをどこに置くかの違いのはず。
「自分は、日本をこういうふうに変えたい。それで国民生活はこんなに良くなる。しかし、そのためにはこの部分は犠牲にしなくてはいけないので、そこは我慢してほしい」、そういうことを伝えるのが自分の政策だと思うのだが。メディアもそういう視点で、候補者をしっかりと突付いて欲しいものだと思う。
その他にも第3極と呼ばれる人たちに対してや、何も政策を実現した実績もなく勢力争いが目的かと思わせる人に対してや、国として毅然とした態度を取ることとケンカを売るような行動との区別ができない人に対してや、言いたいことはまだまだ山ほどあるが、少なくとも、候補者は反対とか賛成とかの結論だけではなく自分の政策や考えをきちんと伝え、有権者は、それを理解して日本の方向として納得できる政策の候補者や党を選ぶという基本だけでも守るようにしないと、この国の政治家は育たないし、三流政治のままのような気がする。
すべては有権者の責任、くらいの気持ちが必要だ。
それにしても、「○○○反対、△△△反対」という政党名をつけようとする感覚には、情けなくなってしまった。
反対することが目的かのような野党前提の党名で、政権とるつもり無いんじゃないかと思ってしまった。
何度も言うようだけど、「賛成」や「反対」は政策では無い。具体的に国をどういう方向にどう舵取りしていくかが政策だと思うし、その政策の理念を政党名としてほしいものだ。
そう考えると、今回の衆議院議員選挙は本当に難しい。
少なくとも、考えの違う人の集まった新しい党は、選挙の時だけ自分の考えを一部押し殺して協力して、当選すれば好き勝手に自分を主張しだすのが見えているからまったく期待できないし、そこに駆け込んだ候補者は、すべての人ではないけど、ほとんどの人は泥舟から逃げ出した程度にしか見えない。
12月16日までに、じっくりと考えよう。

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