映画「夕凪の街 桜の国」

この映画はとても考えさせられる映画でした。日本が被爆国であり広島と長崎が爆心地であることも知っていますが、被爆者のその後の苦しみや差別というものは知りませんでした。被爆後12年後に原爆症で皆実が亡くなる時に言った、「十年経ったけど原爆を落とした人はわたしを見て「やった! またひとり殺せた」とちゃんと思うてくれとる?」という台詞はあまりにも強烈でした。その現実はその後何十年も続き、それだけ長い間苦しんでいる人がたくさんいたことも忘れてはいけないことだと知りました。発症しなくても、被爆者は差別を受けて結婚も反対される現実。そして一番悲しいのが、被爆者本人たちが、「自分たちは生き残ってしまった、幸せになってはいけない」と後ろめたさを持って生きていること。被爆者は何も悪くはないのに、自分が悪いのだと思ってその話に触れることなく心に押し込めて何十年も耐えて生活していたのかと思うと、原爆投下時の悲惨な情景だけではない原爆の悲しみをこの映画は、静かに普通の日常生活を通して伝えてくれました。広島は夕凪の街、日本は桜の国、いつまでも、日本はそんな情景の幸せで平和な国であってほしいとあらためて思いました。6年ほど前にこの物語はテレビドラマ化もされたようなので、機会があればそれもまた観てみたいと思います。とてもいい映画でした。

上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。また、ネタバレの記述もありますのでご注意ください。

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