最近、何を観ても涙もろくなっているのでしょうか。この映画は大泉洋と原田知世の主演ということで観てみようと思ったのですが、実のところ、お店が舞台のしあわせの日常を描くだけの映画は変化が無くてつまらないという思いがあって、観るのを後回しにしていた映画でした。しかし、この映画にも教えられること、考えさせられることがたくさんありました。大泉洋はいつもの大泉洋ではなく、静かで優しく抱擁力のあるとても魅力的な男性を演じていました。物語は夏のお客様、秋のお客様、冬のお客様の三つの物語で構成されていて、挫折したり悲しみの中にあるお客様が、パンカフェ「マーニ」を訪れて水縞夫妻のおもてなしを受けることによって、ふたりで人生を前向きに生きて行こうと考えるようになるというストーリーです。特に秋のお客様の親子の物語には、今も思い出すと涙があふれてきます。子どもにとって幸せだった家庭が、父親と母親がけんかをするようになり辛い家庭になる場面では、自分もこういうつらさを子供たちに与えていたのかと、胸を締め付けられる感じがして涙が止まりませんでした。冬のお客様の物語は、老いていく夫婦のこれからを考えさせられました。全体を通して、水縞夫妻が説得やアドバイスなどするわけでもなく、ただ暖かくおいしいコーヒーとパンでもてなすことにより、ふたりで前向きに生きることを静かに伝えていきます。その夫婦の関係もとても素敵で考えさせられます。すべてを受け入れて優しく見守ることの大切さを教えてくれます。これからは、パンをふたつにわってふたりで分け合って食べられるような、そんな穏やかな関係になって穏やかな時を過ごしていければしあわせなのかなと思いました。いい意味での予想外れのとてもいい映画でした。

上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。また、ネタバレの記述もありますのでご注意ください。





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