明太子の男

今日は昼過ぎから何度も何度も電話がかかってくる。
「○○時くらいにお伺いできると思いますが、よろしいでしょうか。」
「電車が事故で遅れていますので、予定より遅れますがよろしいでしょうか。」
「いいから、気をつけてゆっくり来なさい。」
私は、少し笑いながらそう答えた。
初めて会ったその人物は、思っていたよりもさわやかで明るい印象。
もっと根暗的なところのある印象を持っていたので、意外。
きちんと挨拶もできる。
言葉使いもしっかりしている。
世間の大人が嫌うかっこうもしていない。
顔つきがしっかりしている。
目が優しい。
クルマが好きでたまらない。
人間的には悪くない。むしろ、最近には珍しい好感の持てる若者と言ってよい。結局ふたりだけで30分以上も話し合ってしまった。
クルマ好きなのと娘の近くに住むという両得の考えで、私の勤める会社の工場で8月1週目から働くと言う。工場は大変だと思う。
まぁ、暖かく見守っていくしかないと、こんないい加減で好き放題気ままにしている私でさえ、親の顔で思ってしまう。
なんだか自分の人生ここまで来てしまったのかと思う出来事。
「あなたは私の親に対してもっといい加減だった。」
と妻は笑いながら言う。
確かになぁ・・・。
彼が土産に持ってきてくれた、かねふくの辛子明太子を食べながらしみじみ思った。

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