五色園後日談、複雑な思い・・・

先週の日曜日に行って、思いのほか感激して見てきた五色園の人形たちですが、その報告エントリの中に次のようなことを書きました。
「ちなみに、ここの人形は美しく塗装がし直してありました。ネットで以前の再塗装前の人形の表情と比べたのですが、再塗装後は表情が単調で滑稽な感じになっているように思います。肌や着物が艶有り塗料を使っているのもリアルさをなくしてしまっているようです。せっかく再塗装するのですから、できる限りリアルな表情を継続していってほしいものです。」
今日、私のブログへの訪問者の検索キーワードに「五色園 人形」というのがありましたので、それで検索をかけてみましたら、ボランティア活動「浅野祥雲作品 再生プロジェクト」というサイトを見つけました。
人形の再塗装は、「信行両座」が2009年10月24・25日、「日野左衛門門前石枕」と「肉付きの面」が2010年4月17・18日、「鹿ヶ谷鈴虫松虫の剃髪得度」が2010年11月13日・14日だったようです。日本中からファンが集まって素人さんたちが塗装の修復をされているようです。
こういう活動は、私は否定しません。修復してずっと綺麗な姿を維持していくことは大切だと思います。年月に見合った朽ち方を美しいとは言いません。でも・・・、この修復の技術はやはり価値を下げてしまっていると私は思います。劣化に強い艶有り塗料を使ったのはまだ理解できます。でも、人形の顔の塗装は非常に大切であり難しいものです。それを素人がおこなうことで、非常に残念な結果になっている部分を多く感じました。
もちろん、脇にはプロの方々がいてちゃんと指導されたのだとは思います。ひょっとしたら顔だけはプロの方が塗装されたのかも知れません。しかし、結果的には、残念な結果となってしまっています。具体的には最低限の陰影というものがまったく無いのです。その結果、表情はのっぺりですし目などは白の中の点にしか見えません。要は単色の「ぬりえ」なのです。塗装前の人形の顔や、修復前の人形の顔は、陰影がそれなりに表現されていて、とてもリアルでいい表情を出しています。
もう少し五色園を早く知っていたならば、修復前の写真を撮っておけたのにと思うと残念です。
経年の塗装劣化を見ると修復自体は必要ですし、その活動はとても敬意を表したいと思うものです。その活動に参加していない私がいう資格は無いのですが、この方法で修復作業が続くのかと思うと、複雑な気持ちを持たないではいられません。

コメント

  1. 大竹敏之 より:

    修復活動に関するご意見、ありがとうございます。
    管理人様のようなご意見をもたれる方がいらっしゃることは
    私もあらかじめ念頭においた上でこの取り組みをしております。
    管理人様のご意見には、このような活動に関する
    非常に重要なサジェスチョンが多々含まれています。
    参加メンバーにも、五色園を単なるB級スポットとしてとらえている人たちにも
    そして修復された作品を見て何かを感じた方々にとっても
    失われ行く民俗文化を考えるためのよききっかけになると考えています。
    4月中旬に第4次の修復活動を行います。
    プロジェクトの活動の様子をまずはご覧いただき、
    またご意見を頂戴できればと存じます。
    ご都合が合いましたら、是非現地へお越しください。
    お待ちしております。

  2. Warachan(遊戯人) より:

    大竹様。
    わざわざコメントをいただきありがとうございます。
    思った以上に五色園の人形たちが意味あるものだと感じましたので、
    修復に対する意見も生意気だと思いつつ書かせていただきました。
    4月の修復作業へのお誘いありがとうございます。
    都合がつけば是非お伺いできればと思っています。
    その時は、よろしくお願い致します。