難病の母親と息子の話と言うことで暗く重い内容を想像して、観に行こうかどうか少し迷っていたのですが、迷った時は観ておいた方が後で後悔しないと思って、ひとりで昨日観に行ってきました。
結果的には、家族と一緒に来ればよかったと思わせてくれる感動的でとても優しい素晴らしい映画でした。重くなりがちの家庭内の話と、佑(山時聡真)と杏花(南琴奈)の高校での普通の高校生らしい話が絶妙で、懸念していた重苦しさもまったくなく、母親と息子のお互いを思う優しさと葛藤や、突然バスケットボールをやめた佑に対する杏花や翔太(田中偉登)などバスケットボール部のメンバーとの確執と友情が、とてもいいバランスで描かれていました。
佑が、母親を思いながらもいろんなことをため込んでいく苦しさや、バスケットボール部をやめる理由を自分の心の中だけに閉じ込めて友人を遠ざけてしまうとか、そういうところをとてもリアルに山時聡真が演じていました。実際のヤングケアラーの人たちも、自分の中に負担の大変さを閉じ込めて諦めて壊れていくのかなと思ったりしました。そういう佑を出しゃばらずに佑の判断を促すことで力になる杏花を演じていた南琴奈も素敵でしたし、佑が無理をしていることを心配しながらケアマネージャーとして静かに見守って力になっている下村を演じる西野七瀬も素敵でした。そして母親役の菅野美穂は、元気な姿は最初のワンカットだけで、その後は病床での姿だけでしたが、ALSという病にもかかわらず、佑が近くにいてくれる幸せと、佑がやりたいことをするために遠くに行くことの寂しさの狭間で、息子のことを一番に考える強さと優しさを持った母親を見事に演じていました。この俳優さんたちだからこそ成り立った空気感によって、物語がとてもリアルに感じて話の中に入り込むことができて、あっという間の2時間でした。
この映画は、家族の介護という問題とともに親子の愛情をテーマにしていますが、もしそんな状況になったら、お互いがしっかりと会話し相手を思うことの大切さも感じましたし、会話ができない状態だったらどう考えればいいのかとか、話ができても苦労や負担のほうが強く感じてしまったらどうすればいいのかとか、いろいろと考えさせられました。そういう時のために、健康で普通の会話ができている時に、しっかりと話をしてお互いの愛情や大切さを深めておくことが一番大切なのかもしれません。
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上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。また、ネタバレの記述もありますのでご注意ください。




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