映画「正欲」

公開前からずっと気になっていた「正欲」をひとりで観てきました。この映画は、私の人生での悩みを凝縮しているような映画でした。自分の考え方を子供や妻に押し付ける啓喜、自分の異常な部分に悩み人生の明日に希望が持てない夏月と佳道と大也。自分はすべてに当てはまるところを感じてしまい、胸が締め付けられる思いをしながら観ていました。観客は前の方に女性がひとりいただけでしたので、あふれる涙もそのままに観ていました。啓喜の立場でみると、登校拒否の息子に接する態度は過去の私でした。学校に行かないのは逃げだと決めつけるのも、若い頃の私でした。私は、自分が普通だとは思わない部分が多かったので、ついつい「普通」という道や世間体にこだわったのかもしれません。何が普通で何が普通ではないのか。私も、そんなことを考えながら、ずっと自分に自信をもてなくて卑屈に生きてきました。なので、夏月や佳道らの悩みや戸惑いもよくわかります。大事なのは、たしかに同じ嗜好の仲間との出逢いと、自分をそのまま受け入れることだと思います。今は、自分を好きになろうと思っているので、人にも自分の価値を押し付けたり人の価値観を否定することは昔よりは少なくなりました。たぶん、そんな悩みや生き辛さを感じていない人は、この映画の登場人物たちはまったく理解できない人間に見えると思います。しかし、理解はできなくても、そういう人もいるのだということは考えてほしいと感じました。法を犯さない、人に迷惑をかけないということさえ守れば、どんな人間でも偏見なく受け入れられる世の中があってもいいと思います。そんなことを考えさせてくれる良い映画だったです。家族のお土産に鑑賞チケット提示で300円で買える「おうちポップコーン」を買って帰りました。

上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。また、ネタバレの記述もありますのでご注意ください。

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