小説「52ヘルツのクジラたち」

「52ヘルツのクジラたち」の映画を観たのが2024年3月、映画館の中にもかかわらずポロポロと大粒の涙を流してしまった映画でした。映画の世界に満足して、その感動をそのままにしたくて原作小説は手許にはあったもののずっと読まないままだったのですが、昨年末に読み始めて一昨日残りを一気に読み終えました。

映画の記憶も薄れつつあるのか、小説での登場人物と映画のキャストが重なることもなく、文字から浮かぶ人物、情景に入り込むことができて(たまに映画での情景が重なってしまいましたが)、新鮮な気持ちで楽しめました。親からはムシと呼ばれ貴瑚からは52と呼ばれる少年が出てきたあたりから心を揺さぶられる会話が多く、涙を拭ったり鼻水となった涙をかんだりということの多い作品でした。この物語は、親から子供への虐待、親に理解されないトランスジェンダーで心に傷を抱かえ、それを誰にも言えずに孤独を感じている人たちへどんな寄り添い方ができるのか、誰にも聞こえない声を52ヘルツのクジラの声に例えてその声をいかに感じ取れるのか、絶望を感じている人々がどうすれば聴こえる声を発してくれるのか、ということを考えさせてくれました。もう一度映画を観てみたくなってしまいました。

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定年後男の趣味三昧/小説/52ヘルツのクジラたち

上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。また、ネタバレの記述もありますのでご注意ください。

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