東野圭吾の「さまよう刃」の映画化で2009年の作品です。小説は読んでおらずこの映画で初めてこの作品に触れました。
あらすじは、少年たちに愛する娘を殺された父親が、密告電話によって犯人を知って復讐のために犯人を追うという内容です。少年法に守られた少年に対する法の不備や、子供を無残に殺された親の痛いほどの気持が伝わってくるはずの物語です。
しかし、私のもっとも弱い涙腺崩壊のストーリーでありながら、この映画では父親に感情移入することができずに泣けることはありませんでした。たぶん、小説ではそんなことはないのかなと思いますが、この映画では父親である長尾重樹の感情が抑えられすぎていて、深い悲しみや憤りや無力さや復讐への強い思いなどがあまり伝わってこなくて心に響きませんでした。悲しみや怒りを押し殺すという難しい表現もあるのかもしれませんが、もう少し感情を出してくれれば父親の心情に入り込めるのにと思ってしまいました。織部の長峰に対する思いも単純で軽率な感じがして、そこもあまり現実的な感じがしませんでした。もう少し警察官としての苦悩や迷いや葛藤を感じさせてほしかったと思います。
ストーリー的には泣けて当然の映画なのですが、父親の行動、警察の行動に共感を持つことができず感情移入ができない映画でした。小説やWOWOWドラマ版では感情移入できるかどうかを試してみたいと思います。

上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。また、ネタバレの記述もありますのでご注意ください。





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