2月6日公開の映画「ほどなく、お別れです」のシリーズ小説、第4弾です。
今回の作品は文庫本書下ろしで、たぶん映画公開に合わせて企画されたものだと思います。いつもどおりプロローグとエピローグと4つの話の構成ですが、全体を通しての話は、坂東会館のベテラン・水神の引退と水神の持つご遺族の支えとなることの大切さの継承ということです。その中で、美空がさらに成長して、女性葬祭ディレクターの誕生というところで完結します。
今回も、病院やクリニックでの待ち時間に読むことが多かったのですが、目がうるんできたり鼻水が流れてきたり、マスクで隠してはいても人前で読むのには困ってしまう作品でした。それぞれのエピソードが悲しくて切ないということよりも、葬儀を担当する側の優しさや思いやりが強く心に響いてきての涙でした。そこまで立ち入って遺族の気持ちに寄り添ってもらえることは現実社会では期待できないとは思うものの、人間の優しさや大切な人が突然いなくなって二度と会えないという悲しみの中での寄り添いというものには期待してみたい気持ちもあります。人間はいつ何時突然命を落とすかわかりません。こういう葬儀社の小説を読むと特にそういう思いを強くします。その時に、残された人間が困らないように、苦しまないように、戸惑わないように、常日頃から話をしてコミュニケーションを密にしておくことが必要だと強く感じます。
これで4作全部読破しましたが、本当にうまく構成されているし、心に迫ってくる話だなと思いました。このシリーズ以外の長月天音の作品も読んでみようかなという気持ちにもなりました。
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上記はあくまで私の主観です。あとで自分がその時にどう思ったかを忘れないための記録であり、作品の評価ではありません。また、ネタバレの記述もありますのでご注意ください。





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